こんにちは、やなか信人です。
旅立ちの季節を迎え、柔らかな陽差しに恵まれた日々が続きます。この春ご卒業を迎えられた皆さん、おめでとうございます。私は小中高あわせて3校の卒業証書授与式に招かれ、のべ487名の晴れやかなお一人お一人の姿を目に焼き付けてまいりました。
東京家政大学附属女子高等学校の卒業証書授与式では(3/15午後)、どこからともなく聞こえる歌声が間もなく会場全体に響き渡っていく様、これまでの学校生活で礼や歩き方といった自然な身のこなしを知らず知らず身につけられた様が鮮やかに参加者に伝わり、140年を誇る伝統の力を感じさせました。ショパンの調べにのり颯爽と会場を去る後ろ姿を、輝かしい未来を期待し祈る思いで見送りました。
小学校や中高一貫校では長い6年間の学校生活を過ごされましたが、社会と関わる最初の機会が学校です。明日の学校が楽しみで眠れない夜もある一方、「学校になんか行きたくない」と思った日もあったでしょう。好きな先生だけでなく苦手な先生、好きな友達も苦手な友達もいたかもしれません。そのなかで本当によく努力し、頑張ったと思います。大きな拍手で讃えたいと思います。「社会」の言葉の語源はラテン語の「仲間」という意味のソシアスから来ていると、経済学者で東京大学名誉教授の神野直彦(じんのなおひこ)氏が語られています。生涯で最も多感な時期を一緒に過ごした「仲間」を大切にし、これからもそういった関係を広げようとする気持ちと行動が、これからの実りある人生を送る上での大切なキーワードになるように思えてなりません。
卒業式は児童生徒だけでなく、この春で学校を去られる教職員の先生方や地域の役職を交代される方にとっても区切りであり、新しい始まりの日ともなります。これまでのご尽力に深く感謝するとともに、今後のますますのご健康での活躍を祈らずにはいられません。これまで4年の長きにわたり道祖土(さいど)小学校の学校長をつとめられた増田藤雄先生は、「艱難辛苦汝を玉にす」との言葉を引かれ、「自分で自分を鍛えよ」と力強い言葉を贈られました(3/22)。「路傍の石」(山本有三)に出てくる言葉で、海外にも「Adversity makes a man wise.」ということわざがあるそうです。私もこの春、市議会議員として改選の時期を迎えました。これからも市民の皆さまに責任を果たせるよう、決意も新たにしっかりと臨んでまいりたいと思います。